梅雨空の下、国立西洋美術館へ向かいました。
「カラバッジョ展」が06/12で終わってしまう前の週末でもあり、少し混雑も予想できたので、09:30開館に合わせて訪問しました。
案の定、200mの行列になっていて、カラバッジョ人気が相当なものだと思いました。
「カラヴァッジョ展」は、イタリアの代表的な美術館が所蔵するカラヴァッジョの名作:12点に加え、カラヴァッジョの影響を受けた作品をミックスさせた合計50数点を展示されていました。
テーマ別に7つのコーナーに分けられた作品の多くは、重厚かつ繊細で強烈な印象をうけました。
下記の4点は特に素晴らしいと感じました。
- 果物籠を持つ少年
- バッカス
- トカゲに噛まれた少年
- 法悦のマグダラのマリア
その中でも「法悦のマグダラのマリア」は圧巻の迫力です!
世界で初めて「法悦のマグダラのマリア」がこの日本・国立西洋美術館で公開されることとなりました。
いろいろなメディアで紹介されていた「法悦のマグダラのマリア」はコレなんだ…と自然と溜息が出てしまいました。
以前、TVで観た時も背筋に冷たいものが走るような…それまで感じたことがないものでした。
グッタリしながらも意識があるのかギリギリのような表情、生気の感じられない青白い肌色、白目がちな細い眼差し、薄っすら開いた唇、白い肌色と対象的な赤い毛布(?)が暗い背景から人物全体を浮き上がらせています。
余りにもスゴ過ぎて、少々グッタリしてしまう程でした…。
天才画家、そして望めば多くを手にすることも出来る立場にありながら、狂気も同居する支離滅裂な心理状態…。
不完全で激し過ぎるキャラクターが多くの人を惹きつけているのでしょうか。
まるで、光と陰の明暗を描き分ける美しい作風がカラバッジョの人生そのものだったのかもしれません。
アレッシオ・ボーニ ポニーキャニオン 2010-11-03
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カラバッジョの影響はルーベンスやラ・トゥール、レンブラントなど、17世紀の有名画家に及んでいるので、今後のアート巡りの際にも一つの基準にもなりそうな特別展でした。