2016/09/02、国際パラリンピック委員会(IPC)はリオデジャネイロ・パラリンピックへのロシア選手の参加について、個人資格での特例措置を一切認めない方針を表明しました。
先月、IPCは世界反ドーピング機関(WADA)の報告書で国家ぐるみのドーピング疑惑が指摘されたロシアについてリオ大会への出場を禁止する、と発表していました。
そこで、ロシア選手たちは国家代表の道をあきらめて、“個人参加”の可能性を模索していたようでした。
しかし今回の決定は、抜け道の悪しき前例にもなりかねない“個人参加”さえも認めないということです。
ロシア選手はパラリンピックへの参加の道は完全に不可能になりました。
国際パラリンピック委員会(IPC)は国際オリンピック委員会(IOC)よりも厳格に対応したのには驚きました。
IPCの組織についてはほとんど知識がなかったので、簡単な比較をまとめました。
名称 | 国際オリンピック委員会・International Olympic Committee | 国際パラリンピック委員会・International Paralympic Committee |
略称 | IOC | IPC |
設立 | 1894年 | 1989年 |
設立者 | ピエール・ド・クーベルタン | |
本部 | スイス・ローザンヌ | ドイツ・ボン |
メンバー | 204の国と地域 | 161ヶ国 |
現会長 | トーマス・バッハ( ドイツ) | フィリップ・クレイヴァン(英国) |
2000年、IOCとIPCは「オリンピック開催国は、オリンピック終了後、引き続いてパラリンピックを開催しなければならない」との基本的な合意に達しました。
以降、両者の協力関係が強化されて、PR活動も積極的に展開されています。
IOCは、リオデジャネイロ・オリンピックでのロシア参加の可否を各スポーツの協会組織の判断に任せるという曖昧な立場をとりました。
その態度に対しては、各国選手から怒りの声が多くあがったのは当然とも言えました。
一方、IPCは独自色をシッカリと全面に打ち出しました。
今回の決定は、IPCの立ち位置をアピールする上で大きな出来事です。
ドーピングの完全撲滅に賛成します。
そして、パラリンピックの盛り上がりに期待しています!