2016/09/09、北朝鮮は5回目の核実験を実施しました。
北朝鮮の国営メディアは、核実験が成功し核弾頭をミサイルに搭載できることを確認した、と発表しました。
08/25、北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を“成功”させています。
これら“成功”で核ミサイルの射程内にある非友好国である韓国・日本は今ある危機に直面することになりました…。
ついに懸念していた危機レベルに達しました、それも想定よりも遥かに早く…。
北朝鮮の狙いは、米国内へ到達する射程を伸ばしていくことです。
先ずは、グアム → ハワイ → 本土・西海岸 → 本土・東海岸 ≒ 首都・ワシントン へと着々に伸ばしていくことのみに集約しています。
極論、国力の全てをこの射程距離を伸ばす、この一点に注ぎ込むことが明確になってきました。
国連安全保障理事会、国際社会は制裁などでこの目論見を阻止するために躍起になっていますが、北朝鮮の勢いを削ぐには至ってはいません。
旧ソ連≒ロシアに加えて中国が核実験に成功した1960年代以降、日本を脅かす核攻撃の可能性はしばらく無かったですが、新たな脅威が現実化してしまいました。
韓国は米国と連携して地上配備型迎撃ミサイル「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備を進めていますが、我が日本については基本的な防空体制の実施以外に新しい対応は具体的に聞こえてはいません。
北朝鮮が核の先制使用は無いという言葉は、打てば自国が核攻撃で跡形も無くなる、のを分かってのことです。
しかしながら、恐らくは北朝鮮の真骨頂でもある“瀬戸際外交”をここでも繰り広げるのでしょう。
「守るものが無い者」が「守るべきものが多い者」に対して有効な手法であることを数十年に亘って実践しているのが北朝鮮です。
現在、米国は次期大統領選挙の佳境に入っています。
当然ながら、両候補には北朝鮮の核問題が具体的な対応策が問われてきます。
その話の前に北朝鮮が我が道を行くが如く先手を打ちまくっています。
米国次期大統領はそれを目の当たりしながら、来年以降のアジア外交戦略を修正していくことになります。
いずれにしても我が国日本は厳しい対応をせざるを得ないと予感していますが…。
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